［路線概要］
　2003年4月、中国JRバスが両備線のほとんどの区間を廃止したのを受け、岡山市街〜中庄駅間を引き継ぐ形で新設された路線である。
　両備線の岡山〜倉敷間の代替にあたっては、周辺をエリアとする岡電・両備・下電3社共同の路線も新設されており、中鉄はこれとは別に参入する形となった。両者は基本的に別扱いの運行だったが、停留所標識は一部で共用していた。
　停留所名称は中鉄は中国JRバスの名称と合わせていたのに対し、3社共同路線は運行開始時に一部を岡電の既設停留所名称に合わせる形で改称していた。また岡山市街の停車箇所は中鉄側が自社の停留所に合わせて設定し直していたのに対し、3社共同路線は中国JRバス時代と同様限定していた。こうした差異は、その後他路線で協調、共同運行に進む中でも最後まで残っていた。
　運行にあたっては中・大型路線車を新車含め新しい方から4台集め、「見えるラジオ」の文字放送装置を搭載して中庄方面に専用していた。しかしその年末には岡南方面への進出を始めており、この体制は長くは続かなかった。
　運行開始当初、岡山中鉄バスセンター起終点で岡山駅・市役所筋を経由するものを11往復、岡山駅起終点で大雲寺を経由するものを1往復設定したが、これは代替にあたり岡山県生活交通対策地域協議会分科会で合意したものとは逆転しており、反発を招いたとされている(1)。

　2004年5月には国立病院線、津高台・半田山線に続いて天満屋バスセンターに乗り入れを行った。この時に多くの便を大雲寺経由に振り替え、一旦は大雲寺経由が多数となったが、平日は徐々に市役所筋経由に振り戻され、最終的に平日は市役所筋経由のみ、土日祝日は大雲寺経由のみという変則的な運行形態となった。天満屋乗り入れ時点より早くも運行回数は減少に転じており、同年11月には一部便を途中の鉄工センター前折り返しとしている。
　2005年10月1日、沿線にJR北長瀬駅が開業し、同日より一部便を、後に全便を駅構内まで乗り入れた。鉄工センター前までの区間便については2007年7月より同駅までの運行に更に短縮されている。
　運行回数は改正を追う毎に漸減されており、2007年12月には平日3往復、土日祝2往復、うち中庄発着は平日1往復のみとなった。以降はその運行内容を保って細々と運行が続けられていたが、2016年1月末をもって廃止となった。

1) Vision岡山 2003.6.21号

［運行回数推移］

↑戻る（市役所筋経由）
↑戻る（大雲寺経由）
▲時系列Index
△路線別Index
●トップページ