6. 各駅の風景(2/2)
7) 重安駅
重安駅。近隣には採石場があり、駅北側をまたぐ形で石灰石の積み込み設備が設けられ、貨物列車が発着していたが、2009年に廃止。関係設備も撤去され、構内は草むしている。
美祢市が運行するコミュニティバス(元を辿れば廃止代替バス)「あんもないと号」は対岸の国道上に「重安駅前」停留所を置いているが、代行バスは川を渡り、集落内の細道を辿って駅前まで乗り入れていた。
8) 於福駅
於福駅は古くからの集落側を向いて立っているが、駅舎と反対側の国道沿いには「道の駅おふく」が設けられ、商業集積が見られている。それに伴い駅舎横から国道を直接結ぶ歩道橋が追加されたため、少し変わった構造を持っている。
代行バスの停留所も国道上の「道の駅於福」停留所を借りて設置されており、美祢方面や秋吉・嘉万方面への「あんもないと号」に交じって発着していた。
9) 渋木駅
於福から分水嶺を越えた山中に位置する渋木駅。駅前広場が狭小な上取り付け道路も狭く、駅自体も集落から離れているからか、代行バスは国道上の「渋木駅前」停留所から発着する。バス停自体は防長交通時代からの立派なものが設けられているが、路線そのものは現在では乗合タクシーに転換されている。
10) 長門湯本駅
湯本温泉を走り抜けた美祢線は、温泉街のやや北外れに長門湯本駅を構える。湯本温泉各旅館への送迎が行われており、少数ではあるが観光利用も見られる。バスも国道から川と美祢線を大きくまたいで旧道に入り、細道を駅まで入ってくる。
11) 板持駅
長門市の市街地に差し掛かる所に設置されている美祢線で一番新しい駅、板持駅。1面1線待合室があるのみ、駅前のスペースもごく狭小で通じるのは細道だけ、というロケーションであり、代行バスの停留所は近隣の国道上に置かれている。
この付近では路線バスは西側の旧道を走行しており、停留所は仮設のものが設けられているのだが、長門市方については、既存の標識板の上からバス停円板だけが取り付けられていた。
12) 長門市駅
山陰本線と接続する長門市駅。美祢線の発車案内にも光が入っており、かつて「快速」も表示されたであろう種別部分を利用して「バス」と表示されていた。代行バスは駅舎前に到着するが、すぐの折り返しでない限りは駅舎東側の駐車スペースをのりばとしていた。
厚狭駅と比較してのりばが分散しており、美祢線の不在は目立たないが、やはりここでも信号機にカバーが掛けられており、山陰本線と分かれる手前には車止めがくくりつけられていた。
以上、2010年7月から2011年9月にかけての美祢線代行バスの運行について概観した。